歓喜のパブリックビューイング!

先達て、4年ぶり7度目のパ・リーグ制覇を果たした北海道日本ハムファイターズですが、優勝を決める試合となったvs埼玉西武ライオンズ戦が行われた9月28日(水)、舞姫は札幌市役所にて催されたパブリックビューイングへ出掛けました。ちなみに、この時点でファイターズのマジックはM1。ライバルである福岡ソフトバンクホークスの勝ち負けにかかわらず、あと1勝すればリーグ優勝というところまで迫っていました。毎年毎年、「今年こそは札幌ドームへ足を運んで、ファイターズの試合を生観戦したい」と思いつつ、その望みを未だ果たせずにいる舞姫ですが(汗)、せめても、たくさんのファンの人達と一緒に優勝の瞬間を見届けたいと思い、PV会場へと足を運んだ次第でした。♪

新聞やテレビ等、諸々のメディアを通じて、前日の27日(火)にも市役所にてPVが開催されたことは既に報じられていましたが、この日も引き続き市役所にてPVを催すとのことで、「よし、行くべ!」と思い立ち、クロゼットから“WE LOVE HOKKAIDOシリーズ2016”レプリカユニホームを取り出して、母の手作り弁当と一緒にバッグへ詰め込んで職場へと出勤。仕事を終えて職場を出ると、その足で市役所へと直行した舞姫でしたが、あいにく1Fロビーに用意された座席は既に殆ど埋まっている状態。唯一、後方に1つだけ空席を発見し、とりあえずそこへ座った舞姫でしたが、あいにく前の席に大柄で長身の男性が座っていたため、ロビー前方に設置された巨大ビジョンは殆ど見えない状態。こういうとき、身体が小柄というのは本当に不利です。(>_<)

致し方なく席を立って、市役所の職員さん達やメディアのみなさんが待機されている横のスペースへと移動。そうこうしている間にも観客は増え続け、とてもじゃないけどロビーで座って観戦は望めない状態に(汗)。一時は立ち見も覚悟した舞姫でしたが、持病の股関節疾患もあるし、いつ終わるとも判らない試合にずっと立ったまま観戦は正直なところ辛い(汗)。さて、困ったゾ。これなら、自宅の居間で母と一緒に茶でもすすりながら、お気楽にテレビ観戦したほうが良かっただろうか?…と思い、勢い余ってPV会場まで来てしまったことを少しだけ後悔した舞姫でしたが、幸い急きょ市役所の正面玄関前にも大型ビジョン座席が用意されたとのことで、そちらのほうへ舞姫は移動することに。♪

正面玄関から外へ出ると、用意されて間もない座席はまだ殆ど空席状態だったので、さっそく最前列の見晴らしの良い座席を確保。これで、前の座席に大柄な人が座って視界を妨げられる心配もありません。あいにく、この日は札幌も日没を過ぎると徐々に冷え込んできたので、外の座席で寒い思いをしながら過ごすのは正直ちょっと辛かったですが、激戦の合間を縫って1Fロビーのカフェで熱いコーヒーを買って暖を取りながら観戦。序盤は、手慣れた応援で場を盛り上げるファンのみなさんにすっかり圧倒され、借りてきた猫の如く小さくなっていた舞姫でしたが、PV会場の独特の雰囲気にも少しずつ慣れてくると、舞姫も寒さを忘れて懸命に応援。ファイターズがんばれ〜!\(>0<)/

試合は、3回まで両チームともに得点が入らず。4回表、お寿司が大好きブランドン・レアード選手のソロ本塁打が出て、ファイターズに1点が入ったものの、それ以降は再び両チームともに0行進に。動かぬ試合に、僅かな点差…通常こういう状況なら観戦する側としても物凄く苛立つところですが、この日に先発を務めた大谷翔平投手は、きりりと表情も引き締まり、自信に満ちていました。大丈夫、翔平くんがライオンズ打線をしっかり封じてさえくれたら、1点だけしか取れなくても勝てる。マウンドに立つ翔平くんの姿は、そんな妙な“安心感”を舞姫に与えてくれました。

“二刀流”4年目を迎えた今季も、投打ともに活躍した翔平くんですが、舞姫も彼には特別な思い入れがありました。ポアントジャズダンススニーカーを、同じバッグに入れて持ち歩くのが、舞姫の夢でした。後年、一応この夢は叶ったのですが、やっぱり“二刀流”を極めるまでは至りませんでした。バレエから離れて拠点をジャズダンスに絞ったのは、持病のある股関節への負担軽減の目的も勿論あったけど、それだけじゃなかった。「不器用な舞姫に“二刀流”は無理」と判断したから。たぶん残り少ないであろうダンスライフ、いちばん大好きなジャズダンスのために捧げたい…そう思って、ジャズダンスに専念する道を選んだ舞姫は、2本の刀のうちの1本を手放すに至りました。だから、舞姫が果たせなかった“二刀流”の夢を翔平くんに託して、投打に奮闘する彼の一挙手一投足を見守ってきたわけでした。

やがて迎えた9回裏、外崎修汰選手が打ち上げたレフトフライを西川遥輝選手がしっかり掴み取って3アウトとなり、ファイターズの優勝が決まると、PV会場も歓喜に沸きました。結局、9回まで完投した翔平くんですが、振り返ってみれば、許したヒットは1本だけ、与えた四球も1つだけ、そして15奪三振という、じつにパーフェクトなピッチングでした。“投手”としても“打者”としても、類稀な輝きを放つ翔平くん。この日の試合を観ていて、ふと思い出したのが、2年前の「全日本フィギュア2014」にて、実況アナが羽生結弦選手に対して放った「ただ一人、別次元!」という言葉。結弦くんと同じ年齢の翔平くん。「ただ一人、別次元!」…この言葉は、いまの翔平くんにも相応しい。

そんなわけで、栗山英樹監督が胴上げされて8回宙に舞う姿を見届けると、秋元克広市長の音頭で「ファイターズ賛歌」を大合唱し、PVは無事お開きに。多くのファンのみなさんは、レプリカユニホームを着用のまま嬉しそうに市役所から外へ出て去っていきましたが、小心者の舞姫には、ひときわ目立つ新幹線カラーのレプリカを着たまま街を歩く勇気はとてもなかったので、脱いで畳んでバッグに仕舞い込み、帰宅の途に。無事に我が家まで辿り着くと、待っていた母とハイタッチをして優勝の喜びを分かち合い、テレビの特番を梯子して、“ビールかけ”中継を楽しんだ次第でありました。♪

そして迎えた週末、きのう土曜日の午前中は隔週末恒例の股関節の持病リハビリ通院へ出掛けたのですが、ランチ休憩を経て午後からは、中心街の百貨店やスーパーなど数軒を巡って、ファイターズ優勝セールの恩恵にあずかって参りました。無論、我々北海道民の願いは、4年前に果たせなかった日本一ですが、その前にクライマックスシリーズでしっかり勝って、日本シリーズ出場権を獲得することが重要ですね。舞姫も、また再び優勝セールの恩恵にあずかることができるよう願って、ファイターズを応援し続けたいと思います。♪

“採点”の数値だけでは測り知ることのできない“何か”がある。

2016年を迎えました。謹んで新春のお慶びを申し上げます。ブログやSNSがインターネットでの情報発信&交流の主流というご時世のなかで、相変わらず時代錯誤も甚だしい古式なホームページで恐縮ですが(汗)、今後も焦らず急がすマイペースで更新を続けていきたいと思いますので、今年もメインサイト『薄野の舞姫』ならびに、この『お気楽日記』を、よろしくご愛顧の程お願い致します。また“Twitter”へも、日々思うこと感じること考えることなど、気ままに呟きを綴っていきたいと思いますので、今年もお付き合い頂ければ幸いです。m(__)m

前記事に引き続き「全日本フィギュア」関連の話で恐縮です。先達て、エキシビション「メダリスト・オン・アイス2015」を真駒内にて生鑑賞した舞姫でしたが、12月25日(金)〜27日(日)に催された試合のほうは、自宅の居間でテレビ観戦。

上位入賞の常連の選手達の演技が素晴らしいことは言うまでもないのですが、ぢつは舞姫が毎年最も楽しみにしているのが、地区予選を地道に勝ち抜いてきた“無名の選手達”の活躍。世界選手権&四大陸選手権の代表選手を決める最終選考の機会でもあるが故、どうしても世間の注目はネームバリューの高い選手達にばかり集中しがちなのですが、「全日本フィギュア」は、普段は滅多に地上波放送されることのない無名の選手達の演技を見ることができる、貴重な機会でもあります。

無名の選手達の演技には、“採点”の数値だけでは測り知ることのできない“何か”があります。その得体のしれない“何か”が舞姫を魅了するんです。下位の男子選手のなかには、クワドはおろかトリプルアクセルですら跳べない選手も決して少なくはなく、上位入賞の常連選手なら造作もなくこなしてしまうようなステップスピンですら失敗する選手もいます。スケーティングの技術なども、上位入賞の常連選手と比べて遥かに劣ることは、フィギュアスケートに関しては素人の舞姫の目からですらも明らか。

それでも、なぜか無名の選手達の演技は煌めく魅力に溢れています。だいぶ以前、理学療法士O先生が「プロ野球には興味がない。高校野球のほうが観ていて楽しい」と言っていたことがありましたが、なんか判るような気がします。

「観客の心を掴むのは“技術”じゃない。お前達の“気持ち”なんだぞ!」…とは、スタジオ代表者T先生が舞姫&チームメイト達に、事あるごとに発してきた言葉。我々は所詮アマチュアダンサーなので、吹けば飛ぶ程度の技術しか有しません。だから、小手先だけの技術で観客を魅了しようだなんて思うな、技術にばかり縛られて、ダンサーとして舞台人として最も大切な「ダンスが好き」「楽しい」という“気持ち”を失ってはならない…そういうことを、T先生は伝えようとしているんだと思います。

“技術でアピールする”ことよりも、“心から楽しむ気持ち”を伝えることが重要。我々舞台人に、その“気持ち”が損なわれてしまったら、観客のみなさんに楽しんで鑑賞して頂けるような優れた作品など、できないからです。

そして今年の「全日本フィギュア」で、誰よりも舞姫の心を最も掴んで離さなかったのは、日野龍樹選手(←Wikipediaより)のSPの演技だったんです。お父上がロシア人というフェイくん(←日野龍樹選手のニックネーム)、リンクの中央に立たせただけでも、多くの人達を引き付ける不思議な魅力を持つ選手ですが、舞姫の心を魅了したのは、無論その日本人離れした彫りの深い面立ちだけでは、ありません。

演技の途中で入った実況さんの「いい表情です!」の声。トリプルルッツを着氷した瞬間のガッツポーズ。そして、演技終了直後のキスクラで彼自身が掲げたタオルに記された「俺は昨日の俺ならず」の一文(あとで調べたところ、坂本龍馬の名言だそうです)からも、彼自身が納得のいく充実した演技ができたことが伝わってきます。

フェイくんは、羽生結弦選手とほぼ同世代。ノービス&ジュニア時代は互いに鎬を削り合ってきたライバル同士でしたが、シニアに参戦して以降は大きく飛躍した結弦くんに水をあけられてしまった感は否めず、この日“ネームバリューの高い選手達”目当てに真駒内まで足を運んだ観客のなかには、フェイくんの存在すら知らなかった人達も決して少なくはなかった筈。

けど、演技の中盤に差し掛かるあたりから客席からは自然に手拍子が鳴り始め、そして彼が演技を無事に終えてレヴェランスをする頃には、客席はスタオベ状態と化していました。フェイくんのその“気持ち”が、間違いなく観客の心を掴んだことを証しています。けど…これだけ多くの人達の心を掴む凄い演技をしたにもかかわらず…彼はFSの最終グループ6名に残れなかったんです。

男子選手の場合は、コンスタントにクワド(4回転ジャンプ)を跳べなければ上位進出は難しいのが現状ですし、スピンステップの技術、そしてPCS(Program Components Score:演技構成点)も重要。

もっとも舞姫も、こんなことが判るようになってきたのはごく近年のことで、以前この特殊な採点システムについて詳しい知識がなかった頃は、フィギュアスケートの試合をテレビ観戦するたびに「こんなに素晴らしい演技をしたのに、どうして得点が伸びないんだ?」…と首を傾げるような選手を何人もお見受けしたものでした。

“でした”と過去形で書いたものの、このフィギュア独特の採点方式が幾分理解できるようになった現在でも、ぢつは未だ違和感を憶えるんです。

ダンス“採点競技”ではないので、なにかのオーディションでもない限りは、本番の舞台をジャッジが観ていて我々のパフォーマンスを採点するようなことは、ありません。ただ、観客からチケット料金を頂戴し、劇場までご足労頂き、上演時間中を客席に拘束するというのは、物凄い責任の重い行為なわけで、いわば我々ダンサーにとっては観客全員が“ジャッジ”なんです。

だから、我々も「観客のみなさんに楽しんで観て頂く」ことを最優先して作品を築き上げていきます。勿論、技術で観客を魅了することも大切なので、我々も稽古を積んで技術を磨きます。ただ、どんなに技術的に高度な技法ができても、あくまで観客の“視点”重視なので、見た目にイケてなかったら意味ないです。

ただ、哀しいことにフィギュアスケート“採点競技”なので、どんなに多くの観客を魅了する演技をしようとも、“得点”という形で結果が出せなければ意味がありません。無論、我々ダンサーにとっては、本番の舞台で転倒だなんて以ての外ですが、フィギュアスケートにおける現状のルールでは、たとえジャンプで転んでも着氷する前に廻りきっていれば、基礎点はもらえます。

状況によっては、無難にトリプルで済ませるよりも、転倒してでもクワドに挑戦したほうが、結果として高得点につながる場合もあったりします。重要なのは、観客よりもジャッジの視点。だから、少しでも高得点を稼ぐことを最優先して、選手達も競技プログラムを組んでいきます。こういうところに、やっぱり舞姫は“違和感”を憶えてしまうわけです。

あの日のフェイくんのSPを観て以降、ちょっと舞姫も考え込んでしまったわけです。あんなに多くの人達の心を揺さぶる如くの素晴らしい演技をしたにもかかわらず、FSの最終グループ6名に残れなかったフェイくん。まがりなりにも、舞姫も舞台人として真剣勝負を挑んできたので、「一生懸命がんばりました〜!」が決して“免罪符”にならないことも、充分承知しています。

けど、採点順位ですべてが評価されてしまうことも判っているうえで、それでも舞姫は“温度差”を感じずにはいられなかった。結弦くんも、なにかのインタでちらりとこぼしていた。「どうして、こんなに苦労してまで4回転を跳ばなくてはならないんだ?」…と。クワドをクリーンに決めることよりも、技術でアピールすることよりも、もっと大切なことがある筈。それを、選手達は忘れかけている。

フィギュアスケートは、“競技スポーツ”でありながら、なおかつ優れた“エンターテイメント”性をも兼ね備えています。“アスリート”である選手達は、“アーティスト”としての側面も持っているわけです。これを、物理的な“採点”だけで評価してしまうのは、あまりにも理不尽だ。

たとえば、オスカーを受賞する役者さん達も、ピューリッツァー賞を受賞する記者さん達も、そして芥川賞を受賞する作家さん達も、“採点”の数値で評価されているわけではないですよね。競技としてのフィギュアスケートの世界にも、そういう物理的な“採点”の数値とはまた違った形で、選手達を評価してアスリートとしての実績にも反映できるようなシステムとか構築できたらいいのにな…なんて思います。

フェイくんに限った話では、ありません。“ネームバリューの高い選手達”以外にも、素晴らしい演技を披露してくれた選手は、たくさんいました。舞姫の心を掴んだ彼等&彼女達の演技は、“採点”の数値だけでは決して測り知ることのできない、活き活きとした魅力に満ちていたことだけは確かです。

スポーツ競技である限り、勝たなくては意味がないし、「参加することに意義がある」みたいな讃辞で片付ける気は毛頭ありません。ただ、彼等&彼女達が掴み取った“観客の心”は、形だけの“順位”“採点”の数値にも勝るとも劣らない、輝かしい栄誉です。だから…多くの観客を魅了する演技ができたことに、誇りを持ってほしい。来年の「全日本フィギュア」でも、すべての選手達の精一杯の演技を、舞姫は楽しみにしています。


Ryuju Hino - 2015 Japanese Nationals SP 投稿者 japanskate

“バリアフリー対策”を願って…。

年の瀬も押し迫ってきましたが、きのう舞姫は「メダリスト・オン・アイス2015」を観に行って参りました。先達て無事終了した「全日本フィギュア2015」にて上位入賞を果たした選手達によるエキシビションです。会場は、豊かな自然に恵まれた真駒内公園の敷地内にある“真駒内セキスイハイムアイスアリーナ”。横着者で出不精が故、普段は中央区内からすら滅多に外へ出ない日々を過ごす舞姫ですが、素敵なフィギュアスケーターのみなさんに導かれる如く、遠い遠い真駒内へと向かった次第でした。♪

ショーそのものはとても素晴らしく、舞姫も終始楽しく鑑賞することができました。既にテレビで地上波をごらんになったかたも多いのではないかと思うので、詳しい内容については割愛させて頂いて、ここでは舞姫の視点でショーとは別に感じたことを話しましょうか。去る7月に札幌にて上演されたアイスショー「THE ICE 2015」鑑賞から5か月を経ての再訪となったこの競技場ですが、久し振りに訪ねてみて改めて感じたのは、やはり“バリアフリー対策”の欠落でした。無理もないです。札幌オリンピック開催に先駆けて建てられたこの施設の竣工は、1970年。“バリアフリー”などという言葉すらなかった時代です。当時この施設の建設に携わった人達が、障害者高齢者の利用をまったく想定していなかったであろうことが、施設の随所に見受けられます。

この日記の5ヶ月前の記事(→こちら)でも少し触れましたが、まず特筆したいのは客席。ちなみに舞姫が座ったのは、7月の「THE ICE 2015」鑑賞時と同じスタンド席。どこの座席も眺望良好なのは、この施設の大きなメリットではあるのですが、それ故に傾斜が大きく、客席内の階段の段差も高いです。しかも客席の列と列との間の通路も狭く、とても移動が困難。また、7月の来訪時にも気になったのですが、きのうも舞姫の視界に入る限りでは、スタンド席にスロープらしきものは設置されていませんでした。座席そのものも互いに密着する如く狭く、冬装備の服装では窮屈に感じられました。これほど悪条件が揃ったスタンド席は、ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)に大きな弊害がない舞姫でも正直ちょっとしんどかったので、身体に障害を持つ観客なら、周囲の補助がなければまともに動けないと思います。

それから、舞姫も今回初めて気付いたことがありました。第一部と第二部との間の休憩時間、記念に公演パンフでも買おうと思って、1階ロビーにいたスタッフさんに場所を尋ねたところ、物販コーナーは3階との返事。ここで初めて知ったのですが、この施設には“エレベータ”が設置されていないんです。仕方なく、ひーふー言いながら階段を昇って3階まで辿り着き、ようやく公演パンフ購入に至ったわけですが、身体に障害を持つ利用者への配慮のなさが、こういうところにも伺われます。物販購入の有無を問わず、上階の座席を買ったお客さんは、階段を使わなくてはなりません。障害者や高齢者のなかには、階段の昇降が困難な人達もたくさんいます。そういったことも、もう少し考えてほしい。

余談ですが、舞姫自身が毎年恒例の某公演にて出演者として利用させて頂いてきたニトリ文化ホールにも、一般の観客が利用可能なエレベータは設置されておらず、上階の座席へ行くためには階段を使わなくてはなりません。思い起こせば、2007年某公演の際、ウチのスタジオは4階のロビーにパーテーションを並べて作った仮設楽屋を割り当てられ、本番前日〜当日にかけて楽屋〜舞台の間を階段で何度も往復して、大変な思いをする羽目になったことを記憶しています(汗)。上階の座席へ行くのに階段しか手段がないというのは、明らかに劇場施設としての配慮に欠けますが、ここも竣工は1971年という古い施設。こういうことは真駒内の競技場と同様、“バリアフリー”という言葉が殆ど普及していなかった時代に古い仕様で建てられた施設が抱える問題点なのかもしれません。

もうひとつ、これは7月の来訪時にも感じたことですが、大変だったのは終演直後。施設から出ようとする観客が、正面玄関(おそらく、一般客が利用可能な出入り口は、ここ1ケ所のみ)に一気に集中したため、とんでもない混雑に。この施設は1階ロビーも物凄い狭く、それこそ芋の子を洗うような状態です。舞姫も、この人込みにもみくちゃにされながら、報道陣らしき姿も数名お見受けしましたが、あまりの混雑ぶりに報道陣のみなさんも困惑気味で、テレビカメラ等の機材を抱えたまま、移動するにできず立ち往生しておられました。この混雑状態に、身体に障害を持つ人が巻き込まれたら、ひとたまりもないですよ。もし転倒でもしたら、状況によっては大事故にもつながりかねません。(>_<)

この施設のキャパは、約10000人。終演後、満席の観客が1ヶ所しかない出口に一気に殺到すれば、尋常でないほどの混雑状態と化すのは当然。本来であれば、1階ロビーをもっと広くするとか、正面玄関以外にも一般客が利用可能な出入り口を数ヶ所設けるとか、設計の段階で混雑を緩和して安全に観客を誘導できるような対策を講じることも可能だった筈ですが、そこはやはり古い仕様で建設された施設。混雑時に起こり得る可能性を孕む危険な事態も、当時この施設の建設に携わった人達は、まったく考えていなかったんでしょうね。

今年は札幌開催だった「全日本フィギュア」、試合も含めて4日間連続で競技場へ通ったファンのみなさんは、さぞかし大変な思いをされたことでしょう。竣工から40年以上を経た現在も、時が止まってしまった如く“バリアフリー対策”が欠落するこの施設、無論このままではマズいです。札幌市は既に、2026年冬季オリンピック招致を表明しています。この“真駒内セキスイハイムアイスアリーナ”の改築なども検討されていると聞きますが、スポーツの競技会のみならず、著名なアーティストのコンサート会場としても使われる、我々道民にはお馴染みの大型施設なので、やはり入念な“バリアフリー対策”は必須です。

真駒内セキスイハイムアイスアリーナに限ったことではないですが、バリアフリー対策に欠ける競技場は、まだまだ多いと思います。施設そのものの改善は勿論、競技会の主催&運営に携わるスタッフさん達や関係者のみなさん、そして競技会へ出場される選手のみなさんの理解&協力も必要かと。たとえば、小塚崇彦選手(舞姫と同じ股関節疾患があります)や、木原万莉子選手(“大腿骨頭すべり症”という障害があるそうです)、そして羽生結弦選手(持病の“気管支喘息”は、重度であれば身障者手帳の取得が可能)など、身体に障害を抱えながら競技を続けるアスリート達が、競技場のバリアフリー対策の促進や、諸々の関係者への意識改革を働き掛けることが可能なら、こうした問題点も解決へ大きく前進するかもしれません。

そんなわけで、舞姫なりに感じたことを、ずらずらと書き綴ってみたわけですが、最後に観客のみなさんへ、舞姫からのお願いです。もし競技場劇場などで、身体の不自由な人が困ってそうなところをお見受けしたなら、「お手伝いしましょうか?」と一声かけて、それでもし補助が必要であれば、ぜひ協力してあげてください。勿論、可能な範囲で構いません。そして終演後、帰ろうとする人達でロビーや出入り口付近が混雑しても、間違っても人を押しのけて我先に施設を出ようとしないでください。もし傍に身体の不自由な人がいたら、とても危険です。健常な観客のみなさん一人一人が、優しい配慮を心掛けることで、障害を持つ観客のみなさんの安全を守ることにつながります。この世のすべての競技場や劇場が、障害を持つ観客にも安心して観戦&鑑賞できる施設となることを、舞姫は切に願っています。(-人-)



“氷の劇場”は、“空想科学”の世界でした。♪

横着者で出不精な舞姫、普段は中心街のビルの谷間で“もやし”の如くの生活を過ごしていますが、きのうは久し振りに中央区から外へと出掛けました。向かった先は、豊かな自然に恵まれた真駒内公園の敷地内にある“真駒内セキスイハイムアイスアリーナ”。トップクラスで活躍するフィギュアスケーター達が多数出演するアイスショー「THE ICE 2015」を観に行って参りました。ちなみに、きのう23日(木)は昼公演。職場には、事前に申し出て休暇を頂きました。ダンスや演劇の舞台なら、これまで舞姫も星の数ほどたくさん観てきたけど、アイスショーは初鑑賞。未知の世界です。わくわく、どきどき…。♪

遡ること2ヶ月ほど前のある朝のこと、舞姫はコンビニで買ったホットコーヒーをすすりながら、中心街にある某プレイガイドの前で開店を待っていました。ちなみに、この日は「THE ICE 2015」チケット一般発売開始日。既にネットで先行予約なども始まっていたのですが、なにせアナログ人間なもので、どうにもネットを通じての購入に気が進まず、一般発売を待ってプレイガイドの列に並ぶことにした次第でした。かなり長蛇の列になることを覚悟して、気合を入れて早朝から出掛けた舞姫でしたが、予測に反してそれほど人は多く集まっておらず、すんなりチケット購入に至りました。♪

チケットも無事入手して、まずはひと安心した舞姫でしたが、これまではフィギュアスケートも“お茶の間観戦組”だったので、右も左も判りません。北の都・札幌とはいえ、7月といえば暑い真夏の盛り。なんだかピンとこないまま、とりあえず防寒対策を考えることに。まず、フィギュアスケート観戦経験を持つ某友人に相談したところ、「真夏のアイスショーを侮ってはいけない。競技場は“冷凍庫”のようなところ。うっかり軽装で行けば、ひどい目に遭うよ。防寒対策は冬仕様で!」…とのアドバイスだったのですが、ざっとネットで情報収集してみた限りでは、某友人と同様に「使い捨てカイロ等も持参するなど、しっかり防寒対策を!」という声もあれば、「思ったほど寒くない」「多量の防寒グッズを持参したけど、結局使わなかった」…という話もチラホラ拾ったりして、なにを信用していいやら…。(?_?)

両極端な情報の数々に戸惑った舞姫でしたが、そうこうするうちに鑑賞前夜を迎えて散々迷った挙句、クロゼットからマフラー&棒っこ手袋を穿り出し、コートは厚過ぎず薄過ぎず中くらいのものを持参することに。「あんた、そんなものを持って出掛けるのかい?会場のお客さんは、そんな冬装備してる人なんか誰もいないよ」…とは、22日(水)の初日の模様をテレビや新聞など諸々の報道でチェックした母からの情報。ここ数日は札幌も雨の影響でとても蒸し暑い日が続いていたのもあり、舞姫的にも違和感はあったのですが、舞姫自身も来月には某公演の本番を控えていて、風邪でもひいて体調を崩すようなことにでもなれば、先生達やチームメイト達にも迷惑が及ぶ…という気持ちもあり、どっちに転がっても対処できるようにと思い、諸々の防寒対策アイテムを持参することにした次第でした。まぁ、なんとかなるさ(笑)。

かくして、いつもスタジオへ稽古に行くときに愛用する特大バッグに諸々の防寒対策アイテムの数々を詰め込んで、地下鉄南北線に乗り込んだ舞姫ですが、平岸駅を越えてシェルター区域へと突入すると、地下から地上へと車両が上がり、やがて終点である真駒内駅に到着。この駅に降り立つのも、久し振り。かつては、スタジオ発表会も、北海道青少年会館芸森アートホールを利用していた時期があり、当時は舞姫も地下鉄からバスへと乗り継いで劇場へ行くために真駒内駅を必ず通過したけど、発表会の場が交通の便の良いポルトホールへと移って以降は、この駅で下車する機会もなくなってしまいました。なんだか懐かしいです…。

滅多に訪れる機会のない真駒内で、殆ど土地勘のない舞姫でしたが、有り難いことに直通のシャトルバスが臨時運行中だったので、これに舞姫も乗せて頂くことに。受付を経て客席へ入ると、母の助言通りそれほど寒くはなく、意外にも半袖の衣服でも充分過ごせるほどでした。ちなみに、この“真駒内アイスアリーナ”は、1972年の札幌オリンピック開催に先駆けて建設された施設でして、当時“札幌の恋人”と呼ばれて賞賛された米国のフィギュアスケート選手ジャネット・リンさん(←Wikipediaより)が銅メダルを獲得したのも、この競技場でした。その後も、数多くの公式試合で使用され続け、フィギュアスケートファンのみなさんにも広く知られる競技場となった“真駒内アイスアリーナ”ですが、歴戦の勇者達が名演技を披露してきた“氷の劇場”を目の前に、舞姫の心も躍ります。♪

薄給で働く貧乏OLの舞姫、高価なアリーナ席を購入できるまでの余裕はなく、後方の安価なスタンド席を購入したのですが、それでも眺望は良好。そして有り難いことに、たとえ小柄な舞姫の前の席に巨人が座っても視界を妨げられないであろうほど、傾斜も充分でした。ただ、ちょっと気になったのは、傾斜が急なだけに客席内の階段の段差も高く、しかも客席の列と列との間の通路も狭く、とても移動が困難だったこと。

古い仕様で建てられた施設なので仕方がないのかもしれないですが、“バリアフリー”対策については、残念ながらあまり充実していない印象。殊に傾斜が急な階段は、歩行に大きな支障がない舞姫でも恐怖心を憶えるほどだったので、下肢に障害を持つ観客への対策は?…と思うと、ちょっと疑問を抱いた次第でした(スタンド席には、スロープなども特に見当たらなかったので、車椅子のお客さんが来たら、どう対処しているんだろう?…と考えたりもしました)。今年は、毎年恒例の“全日本選手権”も、この“真駒内アイスアリーナ”で開催と聞いています。主催側には、障害を持つ観客への配慮を検討頂くことを、ぜひ希望したいと思います。

ショーの内容にも少し触れましょうか。興味深かったのは、オープニング作品『仮面舞踏会』。主要な出演者達が多数参加する、アイスショーならではのコラボ作品ですが、ユニークな構成&表現力豊かな演技に、まるで“演劇”を観ているかの如くの錯覚に陥りました。個人的にツボだったのは、ミーシャ・ジー選手(ウズベキスタン)が演じた“高橋大輔メドレー”。それから、浅田真央選手の新EX作品の使用楽曲は、ウチのスタジオでも2年前の某公演にて使用した「踊るリッツの夜」だったので、舞姫的にも妙に親近感を憶えてしまいました。小塚崇彦選手の“イーグル”(Eagle:クラシックバレエの2番ポジションのような状態で、身体を傾斜させながら真横に滑る技法)は、噂に聞いた通り絶品でした。あの素晴らしいイーグルを生で観ることができただけでも、はるばる真駒内まで来た甲斐がありました。♪

筆まめなので、例によって長くなってしまいましたが(汗)、初めて鑑賞したアイスショーは、まるで“空想科学”の世界でした。迷った挙句に持参した防寒対策アイテムは、結局殆ど使う機会はありませんでしたが、これもいい思い出です。舞姫も、1ヶ月後には某公演の本番を迎えます。素敵なフィギュアスケーターのみなさんから、新鮮な刺激をたくさん受けて、“舞台人”として“表現者”として多くを学ばせて頂いたので、これからの自分の演技や表現に、ぜひ活かしたいと思います。最後に…横着者で出不精な舞姫を、遠い真駒内の“氷の劇場”まで連れてきてくれた“名古屋の青年”に、心から感謝します。♪

“ピーキング”の重要性。

ソチオリンピック真最中。連夜テレビ観戦で寝不足状態が続いている人達も多いかと思いますが、かくいう舞姫もそのうちのひとりです(汗)。

トップアスリートさん達が本番当日にベストな状態を持っていく“ピーキング”(Peaking)の優れた技術にいたく感激すると同時に、メダル候補に挙がる有力選手ですら本来の実力を発揮できずに終わってしまう姿などを見ていると、たとえ世界を股掛けて活躍する競技アスリートであっても、いかにピーキングが難しいかを痛感させられます。

“ピーキング”(Peaking)ですが、一応ちょっと簡単に説明しましょうか。これは、スポーツ選手が大切な試合に備えて行う調整法のことで、普段のトレーニングやコンディショニングなども勿論、栄養摂取にも工夫を凝らし、計画性を意識した調整をします。

まず重要なのは、スポーツの世界では“落とす”という表現を使ったりもする“テーパリング”(Tapering)。筋トレの量や負荷を減らすことで体内の疲労物質を取り除き、本番当日に万全な体調を持って行く調整法です。そのぶん、ストレッチやアイシングなどのメニューを中心に行い、練習や稽古による疲労を軽減します。

次に重要なのは、計画的な栄養摂取。普段よりも炭水化物を多めに摂る“カーボ・ローディング”(Carbohydrate Loading)が有名ですが、ほかにも筋肉の生成を助けるタンパク質や、疲労回復を促進するビタミンCなど、バランス良く摂取することが重要。

ちなみに、舞姫がこの言葉を知ったのは、持病の股関節疾患(臼蓋形成不全)でリハビリ通院をするようになって以降のこと。不器用な舞姫は、疾患発覚する以前からコンディショニングが下手クソだったのですが(汗)、舞台の稽古の時期を迎えるたびに、本番が近付くにつれてヨレヨレ状態で這うようにリハビリ室へやって来る舞姫を見かねた理学療法士O先生が、「ちゃんと調整しなきゃダメだよ」と言って、この“ピーキング”と呼ばれる調整法が存在することを教えてくれたわけです。

舞台人は“空想科学の世界の住人”なので、出演者の不調の有無など観客の知ったことではないですし、己の体調不良を“免罪符”にはできません。ただ、不調を引きずったまま本番の舞台に立つということは、観客に対しても物凄い失礼なことなんです。納得できるベストな体調で本番の日を迎えることは、観客に対する“礼儀”でもあります。

舞台の稽古はハード。本番が近付くにつれて心身の疲労も蓄積するし、細心のコンディショニングに気を配っても体調を崩してしまう場合もあって当然。けど、そこをどうにかうまく調整するのが、舞台人の“必須スキル”。そのために欠くことのできない“ピーキング”の重要性を、舞姫はリハビリを通じて学んだわけです。

精神面での調整も重要。スポーツの試合では、この“メンタルコントロール”の得手不得手が結果を大きく左右することも多く、たとえ本番直前まで好調をキープし続けてきた選手であっても、僅かな心の乱れが思わぬ不運を導いてしまう危険性もあります。大舞台には“魔物”が棲んでいるといわれる所以でしょう。小心者でメンタルめちゃくちゃ弱い舞姫も、この“魔物”の襲撃を喰らった苦い経験が何度もあり、その怖さは身をもって経験済みです。

舞台人は“空想科学の世界の住人”。本番中に“変身”を解くことは絶対に許されません。けど、“魔物”は僅かな心の隙を狙って襲いかかり、我々の“変身”を解こうとします。本当に恐ろしいです。(>_<) 本番を無事に終えるまで、身体は勿論、心もベストな状態をキープし続けることが重要なわけです。メンタル弱い舞姫の、今後の課題です。

さて、ソチオリンピックが終わると、札幌も徐々に雪解けの季節を迎えていきます。現在、ウチのスタジオは取り立てて大きなイベントを抱えない“シーズン・オフ”真最中。相変わらず、“舞台の稽古”という重圧に縛られることなく、伸び伸びとレッスンを満喫する舞姫ですが、ウインタースポーツのアスリート達が“シーズン・オフ”を迎える頃、入れ替わるように舞姫&チームメイト達の“シーズン”は幕開けします。今季も、細心のコンディショニングに努めながら稽古に励み、心身共にベストな体調で本番を迎えるべく、“ピーキング”の技術を磨いていきたいと思います。♪